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RAG開発はいくらかかる?社内AIの予算と見積の考え方

まず押さえたいこと

RAGの予算は、初期開発費・外部サービス利用料・更新や点検の費用に分けて考えます。ダンドリの設計・開発の料金基準は1人月160万円(160時間換算)。これはRAG一式の価格ではなく、必要な作業量を見積もるための基準です。

  • 使う資料と任せる業務を絞ると、最初の見積を具体化できる。
  • 試作の料金に、認証・更新・運用まで含まれるとは限らない。
  • 安さを比べる前に、導入後に社内へ残る作業を確かめる。
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このガイドの背景

「社内の資料を読んで答えるAIがほしい」。開発会社に相談したいものの、予算をどこから考えればよいか分からない。見積に書かれた機能が似ていても、含まれる仕事は同じとは限りません。

RAGの費用は、資料を使える形に整える作業と、どこまで業務を任せるかで変わります。公表料金を手がかりに、今回頼む範囲と、公開後もかかる費用を整理します。

まずは「何に答えてほしいか」を一つ決める

説明用の例として、総務に毎日届く出張申請の質問を考えます。担当者が規程や別紙を開いて答えているなら、関係する箇所を探して案内する仕組みが候補です。RAGは、このように必要な資料を検索し、見つけた内容を材料に回答を作ります。資料を探す時間を減らしたいのか、申請の可否まで判断させたいのかで、開発内容は変わります。

最初は「出張手続きの説明と原文への案内」までに絞ると、何を試すかが明確になります。例外的な出張の承認や経費の登録まで含めると、個別条件の確認や既存システムとの連携も必要です。同じチャット画面でも、その裏側で受け持つ仕事が増えるため、画面だけを見て費用を比較できません。

質問例を数件書き出すだけでも相談は進みます。「社内の何でも相談」より、「出張前に必要な手続きを迷わず確認したい」の方が、必要な資料、回答の終わり方、効果の測り方を開発会社と話しやすくなります。

検討の流れ見積の前に決める三つのこと
  1. 減らしたい作業

    資料探し、回答作成、申請登録のどこか

  2. 最初の対象

    一つの業務と、回答に使う正式文書を選ぶ

  3. 任せる終点

    案内で終えるか、判断や登録まで進めるか

同じRAGでも、業務のどこまで担当するかで必要な開発が変わります。

公表料金から分かること、個別見積で決まること

ダンドリの料金基準は1人月160万円、160時間換算です。説明用の例として、合意した作業を仮に40時間と見積もるなら、160万円×40時間÷160時間=40万円になります。この算式は費用の考え方を示すもので、RAGを40時間で完成できるという工数保証ではありません。

公表している「小規模な開発・業務自動化」は40万円〜で、特定の業務に向けた生成AIの検証・導入も例に含みます。ただし、全社の文書検索、複雑な権限、データ更新の自動化を一括で含む定額商品ではありません。利用部署や資料の状態を確認して、今回取り組む内容を個別に見積もります。

料金基準で見積もる作業には、業務整理、設計、開発、動作確認、公開、引き継ぎなどがあります。言語モデルのAPIやホスティングなど外部サービスの利用料は別です。見積を読むときは、試作の完成までか、現場への導入までかを先に確かめると、追加費用が生じる場面を把握できます。

ファイルが少なくても、資料の整理に時間がかかる

費用を左右するのは文書数だけではありません。画像のPDFは文字を読み取る作業が必要ですし、表の脚注を落とすと条件が逆になる資料もあります。「最新版」と付いたファイルが複数あるなら、どれを正式な根拠にするかを社内で決めるところから始まります。

Microsoftの文書分割の解説では、文書の構造や意味のまとまりに応じた分け方が示されています。実務で確かめたいのは、規程の本文と例外の注記を一緒に参照できるかです。文章を細かく切れば済むわけではなく、代表的な質問で答えが成り立つかを試す作業が必要になります。

相談時には、読みやすい資料に加えて、扱いに困っている表や古い様式も見せると見積の精度が上がります。機密部分を加工する場合も、見出しや表の構造は残します。原本の整理を社内で進められるなら、その分担を先に決めることが費用の調整につながります。

参考:Microsoft Learn:Chunk large documents for RAG and vector search in Azure AI Search

既製サービス、試作、個別開発をどう選ぶ?

既製の社内検索サービスが、自社の保管先、閲覧権限、回答の使い方に合うなら、まず試す価値があります。一方、独自の業務画面に組み込みたい、案件ごとに参照範囲が異なる、といった条件は個別開発を検討する理由になります。どちらも実際の質問と資料で確かめることが大切です。

以下は選び方を説明する比較で、各製品の機能や価格を断定するものではありません。既製サービスでも初期設定や資料整理は発生します。個別開発でも既存の検索基盤などを利用できるため、すべてを一から作る前提で考える必要はありません。

表が収まらない場合は横にスクロールできます。

使い方から選ぶ導入方法
選択肢向いている状況予算で見落としやすい点
既製サービスを試す標準機能で日常の質問を扱えそう利用料に加え、設定と文書整理が必要
業務を絞って試作自社の資料で答えられるか未知本番の認証・更新・運用は別途になり得る
個別開発する独自の画面や業務連携が必要連携先と権限の数で作業が増える

公開後の予算には、AIの利用料と人の時間を入れる

月額費用は、回答を作るモデルの利用料だけではありません。検索用の基盤、文書の取り込み、記録の保存、更新後の点検にも費用がかかります。Microsoftの料金資料でも、Azure AI Search本体と追加機能、関連サービスの課金は分けて説明されています。採用する構成に合わせた試算が必要です。

質問数が同じでも、長い会話や大量の資料を毎回渡す設計では処理量が増えます。通常の質問で使う入力と出力の量を測り、繁忙時の利用と資料改定も加えて見積もります。社内では、回答の誤りを確かめる時間、正式文書を更新する時間も見ておくと、導入後の負担を説明できます。

ダンドリの保守・継続開発は月5万円〜で、当社が開発・納品したシステムが対象です。他社システムの保守のみはお受けしていません。対応する改修や点検の範囲は個別に決めるため、外部サービス利用料や必要な改善作業がすべて月額に含まれると受け取らないようご確認ください。

参考:Microsoft Learn:Plan and manage costs of an Azure AI Search service

予算が合わないときは、最初の対象を小さくする

予算に収めるには、対象業務や資料形式を減らす方法があります。先ほどの出張の例なら、休暇や経費全般まで広げず、出張前の案内だけで仕事が楽になるかを確かめます。根拠の表示や必要な権限確認を残したまま範囲を絞ると、使い始めてから直す理由も見えやすくなります。

依頼先には、うまく答えた質問だけでなく、答えられなかった質問と、その理由を説明してもらいましょう。文書の不足なのか、検索の問題なのかで次に払う費用は変わります。評価結果を渡せること、更新担当の仕事まで説明できることが、導入を任せる相手を選ぶ判断材料になります。

見積依頼に立派な仕様書は不要です。困っている質問、使う資料の例、利用する部署、上限予算を伝えれば、今回試す範囲を相談できます。詳しい調査や技術検証が必要なら、何が分かれば次の判断に進めるかを決め、その調査自体の費用も着手前に確認します。

検討・発注前のチェックリスト

担当者と確認状況を添えて、社内の検討メモや打ち合わせの議題にご活用ください。

チェックリストをテキストで保存

確認日:________________ / 担当者:________________

  • いちばん減らしたい作業を一つ書き出した。確認状況・メモ:
  • 質問例と、表・画像を含む代表資料を用意した。確認状況・メモ:
  • 今回の費用が試作までか、本番導入までか分かる。確認状況・メモ:
  • 外部サービス利用料と社内の更新作業を予算に含めた。確認状況・メモ:
  • 資料の正誤を判断する担当者を決めた。確認状況・メモ:
  • 予算を超える場合に後へ回せる対象業務を選んだ。確認状況・メモ:

よくある質問

RAG開発は40万円で依頼できますか?

小規模な開発の公表料金は40万円〜ですが、RAG一式の定額ではありません。対象業務を限定した検証・導入も相談対象です。資料の状態、必要な機能、評価の範囲を確認して個別に見積もります。

文書を自社で整理すれば安くなりますか?

正式版の選定や不要資料の除外を進めれば、開発側の調査を減らせる可能性があります。ただし、検索に適した加工や読み取りの確認は別の作業です。先に役割を相談すると重複作業を避けられます。

概算見積を頼む時点で要件は必要ですか?

完成した要件定義書は不要です。ダンドリでは相談、課題整理、提案、概算見積まで無料で対応します。詳しい調査や技術検証が必要な場合は、着手前に内容と費用をご案内します。

参考資料

製品の仕様・提供条件は変更されることがあります。採用時には公式資料と契約内容をご確認ください。

記事の内容を、自社の検討へ

その予算で、どの仕事から変えられるか

減らしたい質問対応と、使いたい資料の種類をお聞かせください。最初に試す範囲と、本番導入に必要な作業を分けてご提案します。

相談で整理すること

対象業務・開発する範囲・運用の分担。まだ決まっていないことも含めて、一緒に整理します。

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この記事について

編集・発行:株式会社ダンドリ

AI・業務システム・Webサービスの設計、開発、運用を支援する会社です。開発を検討する方が判断に使えるよう、公式資料と公開情報をもとに解説しています。

説明用の例と公開事例を区別し、参照した資料は本文と記事末尾に掲載しています。

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