社内AIに見せてはいけない情報は?RAGの閲覧権限を考える
まず押さえたいこと
社内AIへ
- 社内に
入れる ことと、 その 資料を 読める ことは 別に 確認する。 - 「秘密を
答えない」と いう 指示より 先に、 渡す資料を 制限する。 - 異動や
資料の 削除が、 過去の 回答と 検索へ どう 反映されるかを 確かめる。
このガイドの背景
「社内向けだから大丈夫」と、共有フォルダーを丸ごとAIにつなぐ前に確かめたいことがあります。そこには、全社員向けの手順書と、一部の担当者しか読めない原価表が混ざっていないでしょうか。
社内AIには、質問した人が読める資料だけを回答の材料として渡すのが基本です。資料の選び方から異動後の会話履歴まで、便利な検索を作る際に見落としやすい閲覧範囲を整理します。
全社向けの手順書と、案件の原価表を分ける
説明用の
まずは
さらに、
「秘密は答えない」と指示するだけでは足りない
資料を
OWASPは、
Azure AI Searchの
- 利用者を
確認 ログイン情報から本人と現在の所属を確認
- 閲覧範囲を
限定 許可された文書だけを回答の材料にする
- 根拠付きで
回答 引用先を開くときにも閲覧条件を確認
モデルへの指示で隠すのではなく、許可範囲に絞った資料を渡します。
参考:OWASP:Authorization Cheat Sheet / Microsoft Learn:Security filters for trimming results in Azure AI Search
部署で分けるか、案件で分けるか
組織図だけを
下表は、
表が収まらない場合は横にスクロールできます。
| 分ける単位 | 合う資料 | 考えておきたい場面 |
|---|---|---|
| 部署 | 部門内で共通の手順書 | 兼務者や応援メンバーが使う |
| 案件・参加者 | 顧客提案、個別の取引条件 | 担当変更や案件終了がある |
| 文書ごと | 限られた役割へ共有する資料 | 原本の共有先が頻繁に変わる |
| 保管領域ごと | 管理主体を分離した資料群 | 横断検索を許す範囲を決める |
異動した人が、以前の会話を開いたらどうなる?
説明用の
会話履歴に
回答を
原本の外へ増えたコピーにも、閲覧ルールが必要
RAGは
資料に
問い合わせ調査用の
最初は公開範囲の明確な資料から始めてもよい
権限が
見積には、
依頼先の
検討・発注前のチェックリスト
担当者と確認状況を添えて、社内の検討メモや打ち合わせの議題にご活用ください。
チェックリストをテキストで保存確認日:________________ / 担当者:________________
- 全社向け資料と、案件・役割で限定する資料を分けた。確認状況・メモ:
- 外部AIへ送れるデータの条件を確認した。確認状況・メモ:
- 元資料の権限を、検索と引用にも反映する。確認状況・メモ:
- 異動・退職・担当終了後の会話の扱いを決めた。確認状況・メモ:
- 資料削除と権限変更の反映時間を確認した。確認状況・メモ:
- 調査ログを読める人と保存期間を決めた。確認状況・メモ:
よくある質問
ファイル共有の権限は、そのままAIにも引き継がれますか?
取り込み方法によります。本文をコピーするだけでは共有条件まで維持されない場合があります。原本の権限取得、検索時の判定、変更の反映を一連の流れとして確認します。
個人名を消せば、社内資料を全員へ公開できますか?
氏名を消しても、原価や非公開の取引条件は残ります。個人情報の加工と、業務情報を誰に見せるかは別の判断です。資料の管理者と共有できる範囲を決めてください。
部署別にAIを作れば、権限設計は簡単になりますか?
参照範囲を絞りやすくなりますが、兼務、異動、会話履歴、管理ログの扱いは残ります。部署内でも資料の共有条件が異なるなら、さらに細かな制御が必要です。
参考資料
製品の仕様・提供条件は変更されることがあります。採用時には公式資料と契約内容をご確認ください。
- Authorization Cheat SheetOWASP
- Security filters for trimming results in Azure AI SearchMicrosoft Learn
- LLM01:2025 Prompt InjectionOWASP GenAI Security Project
記事の内容を、自社の検討へ
使いたい資料の共有ルールから相談する
文書の保管先と、誰がどこまで読めるかをお聞かせください。RAGへ取り込む範囲と、段階的に利用を広げるための構成を一緒に整理します。
対象業務・開発する範囲・運用の分担。まだ決まっていないことも含めて、一緒に整理します。
この記事について
編集・発行:株式会社ダンドリ
AI・業務システム・Webサービスの設計、開発、運用を支援する会社です。開発を検討する方が判断に使えるよう、公式資料と公開情報をもとに解説しています。
説明用の例と公開事例を区別し、参照した資料は本文と記事末尾に掲載しています。
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